2012-03-13

3・11

先日、あの大震災から一年が経ちましたね。

アタシ達が住んでいるアメリカは日本の現地時間より15時間も遅れてるので、アタシは約2日間に渡ってお祈りをしました。Chadも、Chadの家族も祈ってくれました。


その日その瞬間はちょうど専門学校の卒業式の真っ最中で、友達のスピーチに感動してるさなかに大きな揺れ。すぐ後ろの保護者席にいた母とどうしよどうしよと目配りをしてたのを覚えています。

一旦揺れが収まってもやってくる余震。アタシ達ペット科は、学校が新宿というロケーションな上に建物の九階。
職員や後輩達が先頭に立ち移動を開始する中に、袴やドレス姿で一緒に犬を避難させる同期たちの姿はすごいものがありました。

外に出ても携帯がつながらないし、何がどうなってるのかわからないまま見上げた空は謎の発泡スチロールのような破片が降っていて鳥はめちゃくちゃな方向に飛んでいくし本当にビルがぐわんぐわんゆれているのを見て正直死ぬのかと思った。

当然電車は動いていないので帰りの目途が立たないペット科学生は全員校内で待機でした。

ウチは幸運にも、ママはアタシと一緒。弟が学校付近にたまたまいたので呼び寄せられたし、パパは会社から学校まで迎えに来るといってくれたのでそれまでの待機。兄と祖父母の連絡が最初取れなくて心配だったけどそれもしばらくしたら確認できて一安心。

ウチのペット科、というかウチの師範がとにかくすごい人(色々な方面で)なので秩序を乱すことなく待機してたとおもう。しかも自炊ができるので調理器具と食料もあるので(笑)炊き出しなんかもしてもらえた。マットも毛布もたくさんあるしね。何よりすごいのがあれだけのパニックで犬達が取り乱さなかった事だといいたい。大小さまざまな犬種が40頭以上いて学生がドッと流れてきても平気。外に出てたくさんの通行人が居ても誰も吼えることなくおとなしくしててくれました。これほどトレーニングがすばらしいと思えたときはない!というくらい感動モノです。そしてみんな一生懸命犬をコントロールするために平常心を保とうとしてたということもすごい。これって、本当に大変なことなのです。人は何かを守るときにこれだけ力を発揮するんだと実感。


結局パパが迎えに来てくれたのが夜更けで、家に着いたのが夜中の2時くらいだったのかな。
家に帰ってきて倒れてる食器なんかの中に立つ、先に帰宅できた兄の姿が忘れられない。
その惨状を思い出すたびに、SAM(ウチの犬)が二年前にすでに亡くなっててよかったって思う。

東京でコレだけの被害が出てるんだから、直下エリアだった人たちの被害は映像で見るものの何億倍も辛いものだったんだろうな・・・・。

その後一週間はテレビに釘付けで、何が正しい情報なのかを判断することなく映される映像をみては絶望し日中泣き通しで。

四月に入ってからの就職先でも警報が出ちゃ、誰よりも先に逃げる!くらいな勢いでいたりずっと仕事着のワークパンツに携帯を忍ばせたり、荷物置き場に逃げる準備バッグ置いとくくらい真剣だった。

ビザを取得して晴れて結婚!を期待してた一年だけに、どうしても日本では死ねない!!それだけでした。その事で家族を傷つけた事もあったけど、この六年間ずっとずーーっと待っていたことなだけにどうしても手放せないものだったのです。

それでも結局、日本に居る家族が心配すぎてこっちに引っ越しても毎日ニュースをチェックしては地震情報をみてます。早くグリーンカードを取得して緊急時に家族を呼べるようにしたい。やっぱり・・・・遠いよね。日々実感する。

この一年、諸外国からの義捐金や支援を受けるのをニュースを介してや直接見てきました。
Chadからは割れた食器の代わりに新しい食器を送られたり。Chadの家族からは緊急時の避難場所にはウチにおいで!と言ってもらえたり。海外の友達も募金したりしてくれました。そして少ないけどアタシも赤十字に募金した。貯めたT-Pointもみんな。

直下エリアじゃなかったからこんなのんきなことが言えるんだろうけど、この一年間でこれだけの”人を救おうとする意思”を見られたのはすごい経験だとおもう。

そしてこれが風化しないことを願う。

高校のときに見た阪神大震災の被災者を追ったドキュメンタリーが忘れられない。
暑い暑い夏に、未だプレハブの家の抽選が当選することを期待して掲示板に走っていく家族。彼らは年単位で学校の体育館に住んでいた。他の被災家族たちとともに。

今回の大震災はそれ以上の規模だけど、阪神大震災を教訓にしたボランテイアやたくさんの義捐金が届いている。お願いだからそれを、迅速に被災者達に届けて欲しい。
平均的に振り分けるための細かい細かい計算よりも先に、まず彼らが最低限の生活が出来るように支援する事が大事だろうが。

大寒波の冬が去って短い春が来たと思ったらすぐ灼熱の夏になる。どうか彼らの生活が少しでも改善されますように。

そして一日でも早く日本が、東北が復興されますよに・・・・。



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