昨日図書館で犬関連の雑誌を読み漁ってました。と言っても二種類の雑誌しかなかったので置いてあったバックナンバーをありったけがっつり読んできた。
時間があればあるだけ甘える性格のmisakiです。やろうやろうと思いつつ放置し続けた調べ物。
日本とアメリカの動物の扱い方の違いを発見すべくまずは一般の飼い主さん達が読む雑誌から。
初めて犬を飼う人たちへのガイドラインは如何に!ということで、犬に関する一般的なルール、知識、扱い方等々をチェック。
犬屋を始めるに当たってその地域の法律を含むルール等をしってなきゃアドバイスできないし、人を納得させるのにも根拠となる知識がないとならないからね。
その中で面白い記事があって家でもうちょっと読もうと借りてきたのが↑の二冊。
DOG FANCYとか笑える雑誌名ですが、中身は結構まじめに犬の健康情報とかちゃんとのってる。
今回はワクチンに関する記事が良かったのでそれをご紹介。
まず最初に飼い主さんへの警鐘をならすところから始まってます。ワクチン打ちすぎるなよ、と。
結構勘違いしてる飼い主さんが多いのでここでもあえて説明しますが、
ワクチンとはあくまでその病気やその拡大を最低限に抑えるものであって打ったからといってその病気にかからない!ということはありません。かかっても致命傷にならない為の保険です。
加えて、ワクチン自体がその病原体を弱毒化したものなので打つことでショックを起こしたり死に至ることがあります。人間と一緒。つまり少なからず打つこと自体にもリスクがあるってことだね。
仔犬の最初のワクチンはいつ打つのが適正か、というワクチンスケジュールについてもちゃんと書いてあった。
まず生後大体3~4ヶ月くらいまではお母さん犬から移行抗体というのをもらっているはずなのでそれが体を守ってくれます。
はず・・・というのは、移行抗体は母犬の初乳に含まれているのでそれを飲んでなかったり、母犬に抗体がない場合はその移行抗体はもちろん受け継がれてません。
つまり遅かれ早かれ一回目のワクチンは四ヶ月齢までに受けることとなります。それ以前に、例えば二ヶ月齢で、ワクチンを打っても移行抗体があるとその移行抗体が消えるとともに一緒にワクチン抗体も流れ出てしまうので打ってもムダになるってことです。
なので一回目を四ヶ月齢に近づくくらいで打てば高確率で体にとどまってくれます。まぁしっかり抗体を作るためにもう一回打つ場合が多いですが。
住んでるエリアによって打つ必要があるワクチンも変わってきます。
例えば都会の家の中に住んでる犬よりも、山や川で毎日遊んでる犬のほうが色んなものに接触する機会が多いですよね?その場合はより確実な予防策が必要になります。
ちなみにこの雑誌の取材を受けた教授によると移行抗体を全く持っていない子犬は最悪六週齢でもワクチン接種することが可能だそうです。これは知らなかった。
移行抗体を持ってるのか持ってないかくらいの確認は購入前に母親のステータスをみれば分ることだしね。まず生まれて六週間で売りに出すようなブリーダーから危険だけども。
母乳は飲めるだけ飲んだこの方が体がしっかりしてます。人間も犬も。
で、この抗体。二年目以降はどうかというと死ぬまでもう打つ必要がないと言われています。
ウチの学校も、勤め先だった動物病院も無駄ワクチン反対!だったので、もし打ったほうがいいのか心配だったら血液検査でワクチンの抗体値をチェックすることをオススメしてました。
一回の摂取で半永久的に体に留まっている抗体を毎年打つのはバカらしい上に年をとればとるほどリスクを増すのにどうしてみんな打ち続けるんだろうね、ってこと。
しかーーし!狂犬病は法律上定まってるので毎年打たなければなりません。
上に書いたことだけを鵜呑みにしてワクチン=打つの危険という図式を作り上げるのではなく、ワクチン=最低限の利用というふうに考えてください。必要なら打つ、不必要なら避ける。
で、この雑誌の面白かった部分は、そういった抗体値検査(titer test)の推奨、犬に必要なワクチンはこれ!と一括りにするのでなくもっと個々のケースにあった必要なワクチンだけの接種の推奨、もし獣医が上記二点のことを話さずワクチンのみを勧めてきたらその獣医に行くのはやめましょう。と書いてあったトコ。こんなこと書いちゃうなんてすごねー!
残念ながら日本の獣医のほとんどが実際の治療でなく薬やワクチンで儲けを出しています。なのでまだまだ自ら利益を飛ばして本当の治療に専念してる獣医は少ないのが現実・・・。
むしろその発言が出たらその獣医さんを信用してもいい気がします。
ちなみに日本の狂犬病接種は一年に一回ですが、アメリカは三年に一度です。ただコレも住んでエリアによって変わります。三年以上延ばすことはないけどもっと二年や一年に一度って早めている地域もあるってこと。そういう場所は大抵もっと野生動物が多く生息していることが多いです。
ちなみにこの三年・・・って数字も実際の犬にワクチンを打って大半が七年以上保持していたのに残り数パーセントがそれ以下、一番短かった保持期間が三年だったのでじゃあ最低限三年に一度にしましょうってことになったそうです。
日本がなぜ一年に一度なのかは不明。
そしてアメリカ五十州のなかでVaccination Exemption(ワクチン免除)を許可してるのはたったの16州のみ。
日本とは違って逆にこれだけ狂犬病は身近な病気だってことですね。ちなみにコロラドは免除許可してます。日本も。アメリカに住んでる飼い主さん、自分のエリアは絶対確認してください。
免除の対象になるのは老犬、もしくはワクチンが打てる健康状態ではない犬です。
日本でも同じです。ただあくまで獣医師の判断で決まるので自己判断→ワクチン無視!ではなく病院で免除書を書いてもらって役所に提出して完了です。
今は小児ワクチンが日本でも話題になってます。不活化にするか~とか。人間でそれだけ心配してるんだから、ぜひ犬は我が子!家族の一員!と思う方には色々考えてもらいたいなって思う。
獣医が言うことは全部正しい!と鵜呑みにすると最終的に老犬になった時そのツケが全部降りかかってきます。降りかかって一番辛い思いをするのも飼い主でなく犬自身であるということも忘れないでほしい。
アタシ達は獣医ではないので飼い主さんにはっきりとコレ!と言うことは出来ません。でも医療以外の観点から健康維持、幸せな犬生が送れるようサポートすることが仕事です。
文献を読んで理解して、それを今度は自分の言葉で分りやすく飼い主さんに説明するのは結構大変なんだけどこれで一人でも多くの飼い主さんがもっと犬と向き合ってくれたらそれに勝る喜びは無いと思う。犬の幸せはやっぱり飼い主さんが握ってるからね。
英単語が難しくて読めないし覚えられなくて文献読むたび目玉が落っこちそうになるけど、まぁそういう単語もいつかは覚えなくちゃいけなかったから良しとします。
高校生の時のようなハイスペックな脳みそじゃないけどまだまだイケるよ!
それではみなさん良い週末をー!あ、アメリカは土曜(日本の日曜)から冬時間になりまーす☆
コロラド⇔日本の時差は今まで15時間だったけど明日から16時間になるからね!一時間遅くなるのでヨロシク☆そして今日も読んだぜーってポチしてくれると嬉しいです♪

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